設計

国内の清涼飲料事業におけるPETボトル容器のサステナブル素材

ボトルがボトルになるまでを表したイラスト ボトルがボトルになるまでを表したイラスト

「ボトルtoボトル」の取り組み

「コカ・コーラ」をはじめとする旗艦製品 (4ブランド38製品)に100%リサイクルPETボトルを導入しています。このボトルは使用済みPETボトルを回収し、新たにPETボトルとして再生する「ボトルtoボトル」で、資源を最大限活用しています。

*¹ サステナブル素材:「ボトルtoボトル」によるリサイクルPET素材と、植物由来PET素材の合計
*² 2023年12月現在の日本のコカ・コーラシステム実績

いろはすはリサイクルペットを100%使用しているという広告
1CO2
60%*
削減へ

*一般的なペットボトルから100%リサイクルペット素材に切り替えた場合。

「い・ろ・は・す 天然水」 100%リサイクルPETボトル

PETボトルを資源として循環利用する“ボトルtoボトル”

これまでの「い・ろ・は・す 天然水」は、ボトルの30%にリサイクルPET素材を使用していました。2020年3月には、パートナー企業の協力や、従来のリサイクルPET素材のボトルより透明度を高めるという難易度の高い技術を実現することで、ボトルの量産が可能となり、リサイクルPET素材を100%用いた、“100%リサイクルPETボトル”の「い・ろ・は・す 天然水」を国内最大規模で導入することを実現しました。

*¹ サステナブル素材:「ボトルtoボトル」によるリサイクルPET素材と、植物由来PET素材の合計
*²「い・ろ・は・す 天然水」の従来品555mlとの比較

ラベルレスボトルの取り組み

HELLO!ラベルレス いろはす

「い・ろ・は・す 天然水」

コカ・コーラシステム初導入 環境にやさしく、分別の手間がかからないラベルレスボトル

2020年4月に発売した「い・ろ・は・す 天然水 ラベルレス」は、ラベルをなくすことにより、ラベルをはがす手間がなくなり、ゴミの分別も楽にすることができる製品です。容器には100%リサイクルPETボトルを採用し、環境に配慮した製品になっています。本製品は、ケース販売のみ(オンライン販売等)となっており、通常ラベルに記載している原材料名などの法定表示は外装ダンボールに記載することによりラベルレスボトルの販売が可能となりました。

さらにこのたび、2020年4月の「資源有効利用促進法」の省令一部改正に伴い、ラベルシールへの識別マーク表示を省略した“完全ラベルレス製品”を実現しました。省令改正は、廃棄物の削減(リユース)の促進、消費者のみなさまが識別マークを表示したラベルシールなどをはがし分別する手間を省くことを目的としており、より簡単で、楽に使用済みPETボトルをリサイクルに適した状態で資源回収に出すことができます。

色んなペットボトル

その他の製品ラインナップ

2020年4月に発売した「い・ろ・は・す」を皮切りに、2023年12月現在で「コカ・コーラ」「アクエリアス」「綾鷹」「カナダドライ」「ジョージア」「からだすこやか茶」「爽健美茶」の8ブランド59製品に展開しています。

容器の軽量化

2020年は42g、2021年は27gを表した図

プラスチック使用量の削減

コカ・コーラシステムでは、1970年代より有限資源の有効利用とプラスチック使用量削減のため、製品の容器包装軽量化に取り組んでいます。代表製品には、い・ろ・は・すの「ecoるボトルしぼる」や、つぶしやすさと注ぎやすさを両立した「ペコらくボトル」などの設計開発が挙げられます。さらに、私たちは製品1本あたりのPET樹脂の使用量を2030年までに2004年比で35%削減を目指しています。
2021年「コカ・コーラ」700ml PETボトルを従来の42gから27gに軽量化、また、2022年4月、「コカ・コーラ」「コカ・コーラ ゼロシュガー」100%リサイクルPETボトル350mlは、従来の同サイズのラベルレスPETボトルと比較して2gの軽量化(容器重量21g)を実現しています。その他、「ジョージア ジャパン クラフトマン」500ml PETボトルは従来の19.5gから17gへ、「コスタコーヒー」265ml PETボトルは従来の29.5gから18.5gへというように軽量化に向けて取り組んでいます。

日本のコカ・コーラ社製品の容器軽量化の変遷

* 2010年以前、水の容器は500ml
* 缶重量は、缶胴と缶蓋の重量で算出

世界最軽量*185gアルミ飲料缶を使用した「ジョージア」の製造を開始

コカ・コーラシステムでは、世界最軽量化*を実現した185gアルミ飲料缶を使用した「ジョージア」缶製品の製造を、2024年8月より当社茨城工場、埼玉工場で開始いたしました。
従来製品の185gアルミ缶より、1缶当たり13%の資材使用量を削減し、缶胴部の重量は7.0 gから6.1 gとなりました。日本のコカ・コーラシステムが掲げる、容器の軽量化を通じた省資源化により、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。

4種類のアルミ缶飲料

* 東洋製罐株式会社調べ。2024年8月時点。190mlの202径SOT(ステイオンタブ)缶の空缶として。(空缶には缶胴におけるラミネートフィルムおよび缶蓋の重量は含まず)

サステナブル・パッケージの導入

ecoるボトル しぼる

コカ・コーラシステムでは、「サステナブル・パッケージ(持続可能な容器)」の開発、導入を進めています。飲んだあとにしぼりやすい「ecoるボトル しぼる」などの導入により、環境負荷低減と省エネの両立を図っています。

ecoるボトルしぼるのイラスト

環境配慮型資材の導入・活用

環境配慮型資材の導入・活用を推進しています。
紙製のカップやストローの使用を促進するとともに、今まではプラスチック製のみの取り扱いであったリッド(蓋)において、紙製のリッドを新たに導入しました。紙製資材の使用を促進させることでプラスチック使用量の削減に取り組んでいます。

紙製リッド(蓋)、ストロー、カップの写真

ステークホルダーと連携した取り組み

使用済みアルミ缶の回収から再製品化までの水平リサイクル「CAN to CAN」の取り組みを拡大

アルミ缶の水平リサイクル「CANtoCAN」

「CAN to CAN」は、当社が自動販売機横のリサイクルボックスから回収した使用済みアルミ缶を原料としたリサイクルアルミ素材を容器に使用するという取り組みです。2022年12月より、缶胴部分に限って「CAN to CAN」によるリサイクルアルミ素材を使用した「ジョージア 香るブラック」 400ml、「ジョージア 香る微糖」370ml、「ボナクア(軟水)」400mlの3製品の製造を開始しました。
2024年4月より、開栓性能、密封性能などの機能は従来の規格のまま、缶胴部分に加え、キャップ部分にも100%リサイクルアルミ素材の使用を開始しました。これにより、1缶あたり約25%だったCO₂排出削減量が、約12%向上し、約37%の削減となり、環境負荷軽減に貢献します。

*¹ 従来の400mlアルミボトルの製造工程で発生するCO₂量と比較した場合。アルテミラ株式会社(アルミボトル缶サプライヤー)調べ

遠東新世紀(台湾)との再生PET原料に関する共同プロジェクトの実施

2020年7月、世界最大級のPET樹脂およびポリエステル繊維のメーカーである台湾の遠東新世紀株式会社とケミカルリサイクルによる再生PET原料を使用したPETボトルの製品化に向けた共同プロジェクトを開始しました。本プロジェクトでは、当社一部販売エリアにおいて年内を目途に再生PET原料を使用したPETボトル製品の試験販売を目指し、数年後の商業化を視野に入れています。

ケミカルリサイクルによる再生PET原料を使用したシュリンクラベルを開発、装着PETボトル製品の試験販売を実施

台湾の遠東新世紀株式会社のケミカルリサイクルプロセスにより、使用済みラベル・廃ラベル*から再生したPET樹脂を一部原料としたシュリンクラベルを株式会社フジシール、東洋紡株式会社と共同開発しました。本ラベルを装着するPETボトル製品の試験販売にも取り組んでいます。
*シュリンクラベルの製造過程で排出されるラベル。