コーポレートブログ
寄贈開始から10年。「CSV Goals」に加わった「フードバンク活動支援」、地域社会への貢献を形で示す
2026年4月15日

当社では、セカンドハーベスト・ジャパン(公益財団法人日本フードバンク連盟加盟)や一般社団法人全国フードバンク推進協議会などとパートナーシップを結び、各地域のフードバンク団体へ定期的に飲料製品の寄贈を行っています。
寄贈を開始したのは10年前の2016年。以降、2025年までに累計24万ケース以上を当社のルート配送トラック(ルートカー)で継続してお届けし、2025年はエリア内の27団体にコカ・コーラ社製品34,864ケース(851,644本)寄贈しました。
なぜ当社はフードバンク団体への飲料製品寄贈を続けているのか。活動の先にどのような社会課題の解決を目指しているのか。取り組みを主導する奥堀一世と品田小百合(ともにサステナビリティリレーション部 サステナビリティリレーション1課)に、10周年を迎えるいま、改めて話を聞きました。
海外事例を参考に、社内での合意形成を経て寄贈活動へ
——当社がフードバンク団体へ飲料製品を寄贈するようになった背景を教えてください。
品田:取り組みがスタートしたのは2016年4月のこと。とある製品の在庫が想定以上に残ってしまい、当時のリスクマネジメント担当チームが実証実験のような形で始めたのがきっかけでした。
——最初は余剰在庫の存在がきっかけだったのですね。
品田:スタートした2016年に比べると、部門間の連携やデータの活用により、現在の需要予測の精度は格段に上がりました。(S&OIプロセスについて)一方で、清涼飲料の需要は天候などの外的環境にも影響されるため、少なからず余剰在庫の発生は避けられない部分があります。そこで、余剰在庫の寄贈先として浮上したのがフードバンク団体でした。
奥堀:しかし、フードバンクという言葉が広く認知されている現在とは異なり、当時は社内でも知っている人が少なく、売上に影響する部分でもあるため反対の声も上がりました。寄付文化が根付いている海外では、以前からこうした活動が企業によって行われており、当時の担当者は、海外勤務経験がある社員から先行事例を聞いて参考にしつつ、地道に社内調整を進め、「困っている人に届ける」という意義を伝えることで周囲の理解を得ていったそうです。
何より、寄贈する製品は、賞味期限が近いという点以外は通常製品と品質に差はありません。それは私たちの目指す非財務目標「CSV Goals」のひとつ「地域社会発展への貢献」にも合致することだったのです。

安心できる寄贈先を見極め、当社の配送網を生かして製品を届ける
——実際の寄贈の仕組みを教えてください。
品田:当社は、製品配送を自社のルート配送トラックにより行っています。そのトラックに製品を乗せて各地のフードバンク団体へ製品を届けています。2025年の実績では、27団体へ定期寄贈を行いました。このルート配送を活用し、定期的な配送が続けられるのは、1都2府35県に配送網を持つ当社だからこそだと自負しています。

——寄贈先はどのように選定しているのですか?
品田:基本的にはセカンドハーベスト・ジャパンや全国フードバンク推進協議会に加盟し、活動実績のある各地のフードバンク団体へ寄贈しています。具体的な寄贈先については、大手団体から紹介してもらうことが多いですね。
奥堀:紹介してもらったあとは、実際に現地へ足を運び、フードバンク団体の活動を直接見て管理状況などを確認。寄贈開始後も定期的に現場確認を行っています。
——当社が掲げる非財務目標「CSV Goals」が2026年に更新され、新たな目標項目として「フードバンク活動支援を通じた定期的な製品寄贈の実施率(都道府県ベース)」が盛り込まれました。具体的にはどのような目標を掲げているのでしょうか。
奥堀:当社全営業エリアの都府県(1都2府35県)のうち、寄贈を行っている都府県数を目標数値として置いています。2025年の実績は53%でしたが、これを2030年に75%、2035年には100%とし、 最終的には当社が営業するエリアすべてに届けることを目指しています。
チャレンジングな目標ではありますが、私たちはポジティブにとらえています。こうした活動は従来の財務目標の中ではなかなか可視化されませんでした。「CSV Goals」で目標が明確になり、より広域の人に広く製品をお届けすることで、当社のファンが増えていってほしいです。
さらなる継続が、たくさんの人のハッピーにつながるはず
——寄贈先からの反応はいかがでしょうか?
品田:とても喜んでいただいています。配布先は、フードバンク団体に一任しており、彼らを通じて社会福祉施設やフードパントリーなどへ届けられています。例えば、社会福祉協議会を経由して、シングルマザー世帯や生活に困窮されている方々にも届けられており、大人の方には茶系製品やコーヒー製品などの嗜好品も喜んでいただいていると聞いています。また、フードパントリーや子ども食堂では、「アクエリアス」などが特に人気なようです。
奥堀:製品を現地へ配送する担当者も、フードバンク団体の方々から感謝の声をかけていただき、大きなやりがいを感じています。社内全体でもこの活動の認知が広がり、他部署のメンバーが「とても良い活動だね」と声をかけてくれるようになりました。こうした変化も私たちのモチベーションにつながっています。
——手づくりのお礼状やお手紙もたくさん届いているのですね。
品田:はい。こうしたメッセージをいただけることは本当にうれしいです。便箋に書かれた感謝の言葉や、一生懸命書いてくれたのだろうなと感じる子どもたちのメッセージを見ると、胸に込み上げるものがあります。
その一方で、フードバンク団体の方々と接する中で、寄贈製品を必要とされている人はまだまだたくさんいるのだという現実に直面しています。私たちはこの活動を通じて、少しでも元気になってくれる人を増やしていきたいと思っています。

——この活動に当社が取り組む意義を、どのようにとらえていますか。
品田:地域社会へ本業を通じて貢献できること。これが一番だと考えています。徐々に浸透してきたとはいえ、日本ではフードバンク団体の存在を知らない人もまだまだ多いのが実情です。一方で少ない人数で運営しているフードバンク団体も多くあり、PR活動に割けるリソースには限界があります。だからこそ、私たちの活動を通じて、フードバンクという寄贈先があることを広く知っていただけたらと思っています。
奥堀:大手スーパーマーケットが賞味期限の受け入れ延長を行うなど、国内でも食品ロスを減らす取り組みへの関心が高まっています。こうした機運をフードバンク団体の知名度アップにつなげていきたいですね。また、私たちの活動は「製品を渡して終わり」ではありません。フードバンク団体側の困りごとをヒアリングし、倉庫や物流の体制に課題があれば、当社のノウハウを生かしてお役に立てることもあるはずです。
この活動を継続して10年になりますが、それでも、まだまだ行き届かない部分があるんですよね。だからこそ取り組みの範囲を広げ、「CSV Goals」の目標達成を実現したいと考えています。私たちがさらに継続していくことで、たくさんの人のハッピーにつながるはず。これからもできる限り長く、寄贈活動を続けていきたいと考えています。

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