法務本部座談会

この座談会では法務本部のエキスパートたちに、彼らが直面する課題や喜び、そして役割の変化について率直に語っていただきます。法務本部の舞台裏に潜む知られざる一面に触れながら、彼らがどのようにして企業の成功に寄与しているのか、深く掘り下げていきます。

宇佐川 智一

執行役員

最高法務責任者 兼 法務本部長

2014年米国ニューヨーク州弁護士登録。
自動車メーカー、広告代理店、コンサルティングファームでの法務部門勤務を経て、2021年5月より現職。

人見 友美

法務統括部

コーポレート法務部部長

2000年弁護士登録(52期)。準大手法律事務所、不動産デベロッパー、メーカー法務部門勤務を経て、2023年2月入社。

高橋 恵子

コーポレート・ガバナンス推進部

コーポレートガバナンス推進課課長

国内大手法律事務所、外資系法律事務所のパラリーガルを経て、2022年9月入社。法務本部コーポレートガバナンス部在籍。

佐々木 有

法務統括部コーポレート法務部

シニアマネージャー

法務本部法務統括部コーポレート法務部シニアマネージャー
不動産運用、ITサービス、鉄鋼メーカーの法務部門等を経て、2020年7月入社。

ーまずは法務本部のミッションについて教えてください

CCBJIHグループは、「すべてのお客さまから選ばれるパートナーであり続ける」ことをビジョンとして掲げ、すべてのステークホルダーから信頼される誠実な企業であることを目指しています。私たち法務本部は、このような企業であるための強固な基盤を確立する重要な役割を担う部門として、法務本部のMVVを策定しています。

Mission,Vision,Value

ー経営陣とはどのような関係を築いていますか?

宇佐川さん

当社では、法務は経営の重要な機能の一部として認識され、法務本部長はExecutive Leadership Team、いわゆる経営会議メンバーの一員として経営に参画しています。また、法務統括部の各部長は、担当ファンクションの本部長およびリーダーシップチームのかかりつけ医・General Counselとして経営陣と密にコミュニケーションをとりながらその一員として活動しています。

ー法務部門の価値向上と法務機能発揮のためにどのようなことを心掛けていますか?

宇佐川さん

コミュニケーションと信頼関係の構築に尽きます。
皆さん、どのような「かかりつけ医」が良いお医者さんであると感じますか?専門家としての知識や技術はもちろんですが、よく話を聞いてくれて自分にあったアドバイス、治療、薬を提案してくれる「かかりつけ医」が良いお医者さんだと私は思います。企業において法務部門も同じです。ビジネス部門や他のコーポレート部門と普段からよくコミュニケーションをとり、社内で起こっていることやビジネス環境をよく知ることが何より大切です。そうすることにより、各部門の個別の問題にあったアドバイスや解決方法を提案することができます。そうして信頼関係が生まれると、さらに情報が集まりをキャッチすることでき、根本的な問題に気づけ、より大きな問題を未然に防ぐこともできます。
信頼する人から言われることと、そうでない場合とは説得力に雲泥の差があることは言うまでもありません。

ービジネスパートナーとして、各部門のメンバーとどのように関わっているか教えてください。

人見さん

クライアント部門の皆さんにわかりやすい回答を心がけて法務相談を身近に感じていただくようにすることはもちろんのこと、メールのやり取りにとどまらず、ミーティングなどで積極的にコミュニケーションを取りながら案件を進めるように心掛けています。例えば、クライアント部門の皆さんが認識している課題と実際に法的に解決しなければならない課題が一致しないこともありますので、そのようなときは、理解を深めていただくためにも、ミーティングなどを通じてコミュニケーションをしっかりとっていくことが重要になります。また、クライアント部門の月例会議にも参加させていただいているのですが、現場で抱えている課題をリアルタイムで把握できるというだけでなく、関係を構築する上でも非常に役立っています。

高橋さん

CG推進部は取締役会事務局としての業務が半分近くを占めており、経営戦略本部との連携において、法的な観点からの指摘や気づきを重視しています。また、監査等委員会事務局やIR、ファイナンスとも緊密な連携が不可欠で、信頼関係を築くために、他部門との直接コミュニケーションを大切にしています。Legalだけでなく、割と密に頻繁に他部署の人達と関わる機会があり、他部署の業務やカルチャーを垣間見る機会があることは、Legalが他部署にとって日常的に心地よい問い合わせ先(宇佐川さんの言葉を借りて言えば「かかりつけ医」)となるためにとても役立っているように思います。ただ正しい法律を押し付けるのではなく、適法かつ相談者の求める結果に導くアドバイスを心掛けたいと思っています。

ー法務本部の各部署間では、どのようにして情報共有やコミュニケーションを図っていますか?

宇佐川さん

法務本部全体で色々なレベルと切り口でコミュニケーションの促進を図っています。
「つなぐ会」では2か月一度、1時間ほど法務本部の全メンバーがオンラインで集まり、様々なトピックで雑談を行います。雑談は、会社の実態を知り、お互いをよく知る絶好の機会という面があります。意図的に適度な「雑談」を心がけることが重要だという意識で続けています。
また、ゲストスピーカーを招いて、他部門や自部門の他のメンバーの業務を学ぼうという「まなぶ会」も行っております。
今年度からは、この二つを組み合わせた法務全体のBig Meetingを半年に一度実施することにしておりまして、法務全体のコミュニケーションの活発化を図っています。

高橋さん

コミュニケーション促進のためのこうした機会はとても貴重ですよね。
それ以外にも、1か月~2か月に一度行われる勉強会では、講師を決めて法律的なホットトピックについて勉強することで、自分たちの専門性を高める機会もあります。

ー現在の法務部での働き方について教えてください。

佐々木さん

私が入社したのはコロナ渦の真っ只中でしたので、入社時からリモート勤務が基本でした。しかしその中でも、他の法務メンバーからはWEB会議等で頻繁に情報共有をしていただいていたので、疎外感を感じることはなかったです。なお、今年の4月以降は、法務部門も原則週1回、オフィスに出社することになっているので、以前より他の法務メンバーと対面で会う機会は増えています。

ー入社前と入社後で何かイメージが変わったことはありますか?

高橋さん

私の場合、外資系法律事務所からの転職でしたので、グローバルブランドで、経営者の国籍が多様である当社に魅力を感じました。また、女性活躍社会の推進にも注力しており、自分の専門知識や経験を企業でどのように活かせるかに好奇心を抱きました。

佐々木さん

私が入社したのはコカ・コーラ ボトラーズジャパンに統合されてから2年が経過した時期でしたので、まだまだ会社の変革時期でした。変革期だからこそ経験できることがたくさんあるのではないかと思い入社いたしました。

人見さん

私は、宇佐川さんが示してくれた法務部のビジョンに共感したことが入社の決め手の一つでした。法務が独自のビジョンや明確な目標を持っていることは当社の強みの一つだと思います。加えて、当社が世界的なブランドを持ち、コンプライアンスに敏感な企業であることも魅力的でした。リーディングカンパニーとして業界をリードする企業に参画したいという想いがありました。

ーここからはキャリア採用について聞いていきたいと思います。
 皆さん中途で入社されていますが、CCBJIを選んだ理由を教えてください。

高橋さん

想像していた通りプロフェッショナルな方たちが揃っている環境なので、日々勉強になります。いい意味で想定していた仕事の範囲より広範囲の業務を担当させていただいており、前職の経験を越えて新たに学ぶこともとても多いですね。

人見さん

そうですね、専門性が高い方たちが集まっていますので、法務として働く上で本当に恵まれた環境だと思います。入社前に感じていたポジティブな雰囲気もそのままで、風通しがよく、互いに気軽に相談しあえることはとてもすばらしいと感じています。

佐々木さん

業務面でいうと、他部門からも法務としての意見を求められる機会が非常に多いと感じています。そのような中で、単に法律的な意見を述べるだけではなく、ビジネス的な観点を踏めて合理的な見解を出すことが求められるのは、非常に刺激を受けながら成長できる環境だと思います。

最後に今後CCBJIへの転職を検討している方にメッセージをお願いします。

当社は多様性を尊重し、お互いが違うことを受け入れる風土があります。法務本部も多彩なバックグラウンドを持つ専門家がおり、知識をシェアしながら成長できる環境です。当社を検討される皆様には、ぜひ当社で、時代に応じた法律知識や専門性を学びながら、一つ一つの案件に丁寧に向き合い、キャリアを広く・柔軟に磨いていただきたいと思います。自らの経験や知識を提供し、会社に貢献しながら、一緒に成長していきしょう!情熱があり変化を楽しむことができる皆様と働けることを楽しみにしております!