コーポレートブログ

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変革を導く次世代リーダーを育成 「コカ・コーラ ユニバーシティ ジャパン」が導入した越境型研修をレポート!

2021年7月21日

みなさん、「コカ・コーラ ユニバーシティ ジャパン」をご存じですか?

■そもそも「コカ・コーラ ユニバーシティ ジャパン」とは?

「これまでのやり方は選択肢にない」という当社の考えのもと、未来のコカ・コーラシステムを牽引し、変革へ導く次世代リーダーの育成と、飲料市場に新たな価値を創出することを目的として、2020年7月21日に設立された次世代リーダー育成プログラム「コカ・コーラ ユニバーシティ ジャパン(CCUJ)」(以下、CCUJ)。CCUJは当社の企業内大学です。
CCUJは、Ⅰ~Ⅲと3階層にわかれており、CCUJⅠは部門長、CCUJⅡは所属長、そしてCCUJⅢはリーダークラスの一般社員が対象です。各ファンクションで開かれる人財会議で選抜され、「5 リーダーシップ ケイパビリティーズ」を強化すべく研修に参加しています。「5 リーダーシップ ケイパビリティーズ」とは、当社の「これまでのやり方は選択肢にない」というビジネスの姿勢を推進する人財に求める5つのリーダーシップ行動を示した行動要素、考え方です。(図1)

図1:

今回は、課長層が参加するCCUJⅡで実施した越境型研修「地方創生プロジェクト」をご紹介します!

■越境型研修「地方創生プロジェクト(TEX)」の導入の経緯と目的は?

CCUJⅡの強化育成軸は、①イノベーションと変革(思考のベース)、②戦略的思考(戦略立案のベース)、③リーダーシップ(変革推進に向けた戦略を実行)、④チームパフォーマンス(周囲を巻き込みチームとして高い成果を出す)、の4つで構成。この強化育成軸の①イノベーションと変革を強化するプログラムとして、越境型研修「地方創生プロジェクト(TEX)」を導入しました。

人財開発部CCUJ担当者:
「この研修のコンセプトは、インプットとアウトプットを反復し、経験学習サイクルを回すことです。そのため座学を最小限にし、課題への挑戦、『実際にやってみる』ことを重視しました。利き腕が通用しない課題に取り組むことで、『Comfort zone』、いわゆる自分が居心地のいい場所を打破する経験を積んでもらうことを期待していました。また、今回は普段あまり接することのない大学生と同じチームになって協働してもらいました。
これら一連のプロジェクトを経験することで、②リーダーシップや④チームパフォーマンスも鍛えることが出来ると考えました。」

目まぐるしく変化し、変動性が高く、不確実で複雑、さらに曖昧な「VUCA」と呼ばれる時代において、ビジネス環境で組織を牽引していくリーダーたちには、世界を正面からとらえる力、自身の信念や価値観を明確に持ち、進化していく姿勢が求められます。

人財開発部CCUJ担当者:
「当社でももちろんこの進化は必須です。『地域創生プロジェクト(TEX)』(図2)では、これまで培った経験や常識にとらわれず、異なる価値観やビジネスモデルに触れることで、自組織内だけでは得られない知見や視野を広げることができます。さらに、地域による文化や制度、環境の違いを理解しながら、さまざまなステークホルダーと向かい合う力を培えると考えました。
さらに、本プロジェクトに参加する当社の社員、大学生、地域のビジョナリーリーダーがチームを組み、ビジョナリーリーダーが地域創生にあたり抱えている社会課題解決に一緒に取り組むことで、相互研鑽し、ひいては自身の志や働く意味を考える機会の創出にもつながることが期待されています。」

図2:


地方創生プロジェクト(TEX「True Experience」)の座組イメージ
引用:株式会社ファーストキャリア

■研修スタート!ビジョナリーリーダーから刺激を受けるメンバー!

本研修は5日間。テーマは「地方がサステナブルな地域として発展していくために、社会課題をどのように捉え、あなたがビジョナリーリーダーだったらどのような取り組みをするのか」。最終日までにチームごとに考えや想いを具体化し、ビジョナリーリーダーにプレゼンテーションを行います!

初日は、ビジョナリーリーダーである株式会社能登風土(石川県七尾市)の酒井光博さん、数馬酒造株式会社(石川県能登町)の数馬嘉一郎さん、イヨスイ株式会社(愛媛県宇和島市)の荻原寿夫さんから、それぞれの地域が抱える課題や各社の取り組みの説明を受けました。


イヨスイ株式会社(愛媛県宇和島市)の荻原寿夫さん

ビジョナリーリーダーは、CCUJⅡに参加する当社の社員と同年代で、過疎化や耕作放棄地などその地域の課題と真正面から向き合い、さまざまな事業に意欲的に取り組んでいる方々。揺るぎない信念、志を持って、自ら組織を強力に引っ張っている姿に、受講者は「仕事」に対する向き合い方や価値観の違いを感じると共に、大きな刺激を受けていました。

その後は、各チームに分かれてディスカッションがスタート。それぞれ学業や仕事の合間を縫ってチームで集まる時間をつくり、地域の課題の本質は何か、現状の分析を織り交ぜながら、10日後に控える中間発表会に向けて、議論を積み重ねていきました。

迎えた中間発表会。前回の講義内容を振り返りつつ、チームごとの進捗状況や現時点でとらえている課題感、方向性などを互いに共有し合い、論点を整理します。受講者からは、他チームの考えやアイディアを聞くことで、自チームとは異なる角度の視点や発想に気づき、視野が広がったとの声がありました。
お互いに刺激され、最終日に向けて、各チームがプレゼンテーションの質をより高めていきます!

■「これまでのやり方は選択肢にない」からできること

いよいよ研修最終日。ビジョナリーリーダーへの最終プレゼンテーションが始まりました。少々緊張したムードが漂う中、今回の課題となった能登地方の地域創生、サステナブルに発展させるために何ができるのか、各チームがさまざまな観点から考え抜いた事業計画案が次々と発表されました。斬新なアイディアもあり、ビジョナリーリーダーが前のめりに質問やコメントをする場面も。
最後は、各地域のリーダーの方々から「細かいところまでしっかりと分析されており、データに基づいた内容で素晴らしかった」「これまで検討したことがなかった提案があり、こちらも非常に勉強になったし、早速取り組んでみたいと思った」などのコメントをいただき、受講者も達成感、満足感に満ち溢れた様子でした!

ここからは、今回の研修に参加した受講者、そしてビジョナリーリーダーのコメントを紹介します!

■CCUJ Ⅱ 受講者

<CCBJI 戦略カスタマー本部 オンライン営業統括部 清水さん>

Q:今回、地域のビジョナリーリーダーの方々の話を聞いて、どんなことが印象に残りましたか?

ビジョナリーリーダーの方々の意識や行動のベースにまず地域がある、つまり地元があってこそ自分たちが存在するというその考え方自体が、私のようなビジネスパーソンとは根本的に異なる、という点ですね。地域の事業であっても企業であっても、最終的には利益を出すために、コンシューマーのことを考えて提案するということはもちろん共通の前提なのですが、自分自身が仕事の中でそこまで地域への想いや愛などを意識したことがなかったので、新しい視点だと感じました。

Q:今回の研修に参加して、自身が学びになったと感じたことは何ですか?

日頃から、自分自身の考えや経験をもっと客観視する必要があるということです。自分ではベストだと思っていることでも、学生や他部門、自分とは異なる経験を積んできた受講者と議論をすると、「なるほど、そういうアイディアもあるのか」「あれ、自分の考えがちょっと浅かったな・・・」と気づかされる場面がありました。私自身、長い仕事経験の中で、どこかで自分の知識が正しい、お客さまのことなら大抵は分かっているという自負のようなものが自然とできていたのかもしれません。一歩引いて、枠の外から物事を見ることの重要さを学びましたね。
また、マネージャーとしての視点だと、個々に持っている能力、土壌が違う人たちへの接し方、巻き込み方という点でも勉強になったと思います。私の周りは中途入社など、ある程度キャリアを積んだ人たちが多いのですが、今回はまだ社会人経験がない学生が相手ということで、色々と教えたり、フォローしたりする中で、逆に自分自身の知識や能力の不足、認識の甘さなどに気づかされることがありました。

学生、地域、講師といった、さまざまな外部の方たちと交わりながらアイディアを出し合い、ひとつの形にまとめていくという今回のような研修は、改めて自身のものの見方を見つめ直すきっかけとなり、また、今までと違った視点、着想を得ることができるので、とても良い機会でした。

<大学生参加者 八木さん>

Q:なぜ当社の研修に参加しようと思ったのですか?

就職活動を進める中で、コカ・コーラ ボトラーズジャパンに興味をもちました。説明会で企業概要などの話は聞いていましたが、どんなことをやっている企業なのか、もっと理解を深めたい、そのために、実際に働いている社員の人たちと話をしてみたいと思い、応募しました。

Q:今回の研修に参加して、どんなことを感じましたか?

最初は驚きが強かったです。これまで参加した他社のインターンだと、若手の社員の方が対応してくれることが多かったのですが、今回はベテランと呼ばれるような役職に就いている社員の方たちで・・・。年齢差もあり、不安でしたが、同じゴールに向かっているうちに、少しずつ議論が活発化し、垣根を越えてコミュニケーションが取れるようになったと思います。
また、私はこれまで地域と一緒に何かに取り組むという経験がなかったので、自分が今いる環境とはまったく異なる地域の話、例えば高齢化といった社会課題や地方特有の文化などに対して、基本的な知識を持たずに解決策を考えるのは、なかなか難しかったです。私を含め学生はジャストアイデアベースで、少し飛んだ発想の話をすることがあったのですが、社員の方は、どんな話でもしっかりと耳を傾けてくれました。また、社員の方も知らないことが合った時は一緒に調べてくれました。さらに、ビジネスの側面から「こう考えるともっと良くなる」とアドバイスをいただくこともあり、とても勉強になりました。

Q:研修に参加する前と後で、当社への印象などは変わりましたか?

個人主義、結果に対して厳しいといったちょっと怖いイメージがあり、自分には少し合わないのかもしれないと思っていました。でも、実際は、グループワークの中で社員の方同士が非常に協力的で、私たちのような年齢、経験差がある学生に対しても丁寧に接してくださいました。お互いをサポートし合いながら課題に取り組んでいて、その様子がとてもあたたかい雰囲気だなと印象に残っています。

<大学生参加者 池田さん>

Q:なぜ当社の研修に参加しようと思ったのですか?

大学のマーケティングの授業で、檸檬堂のヒットに関する御社のニュースなどを読みました。すでに知名度がある大きな企業にも関わらず、現状に満足せず、新しくアルコール市場へ果敢にチャレンジしていくという姿勢、精神が素敵だなと思い、興味をもったのが参加のきっかけです。

Q:当社の研修に参加して、どんなことを感じましたか?

感じたことは大きく2つあります。
1つは経営者の在り方というところです。これまで今回のビジョナリーリーダーのような経営者の話を聴く機会はほとんどありませんでした。3つの地域の方の話を聞いて、地域事業という同じ括りであっても、その取り組みに対する信念や考え方には三者三様の違いがある点がとても興味深いと感じました。
また、様々な分野で仕事されている社員の方々が、ビジョナリーリーダーの話を、それぞれの着眼点で解説、分析をしてくださるので、社会人として働いたことのない私にとって、地方のリーダーと企業の社員、ダブルの視点からの考えを吸収し、学ぶことができたのは、やりがいを感じた大きなポイントです。
もう1つは、ディスカッションが楽しかったこと。社員の方々は管理職で、年齢も離れているので、最初はうまく話ができるか不安でしたが、みなさんが一緒に学ぼうという姿勢で、やさしく意見を聞き入れてくださったので、楽しく議論ができました。とてもあたたかい職場だなと感じました。

Q:この研修に参加する前後で、当社への印象などは変わりましたか?

特にギャップのようなものは感じませんでした。
以前、檸檬堂に関するインタビューで、全員が一丸となって市場開拓のために一生懸命取り組んだという内容の記事を読んだのですが、研修全体を通じて、まさにその一体感を社員のみなさんから感じました。最初は、役職が上の人となると、「固くて厳しいだろうな」というイメージがあったのですが、プロジェクトが進めば進むほど、チームみんなで一緒に頑張ろう!という熱い想い、連帯感が伝わってきました。研修に参加したことで、社員のみなさんや会社の雰囲気をより深く知ることができたと思います。

■地域ビジョナリーリーダー 荻原 寿夫さん(イヨスイ株式会社 愛媛県宇和島市)

Q:今回のような研修に地域が関わる意義とは何でしょうか?

今、多くの企業が業態やビジネスモデルの変化を迫られています。しかし、これは変革のチャンスでもある、と私は捉えています。小さな地域の中で切磋琢磨していると、コロナ禍において地域の課題(採用難、消費地との情報の断絶や差異)の状況やその解決方法が変化してきていることに気付かない場合があります。
全く異なる地域、規模、業種、年齢、経験を持つ方々に、地域(自社)の現状や課題を共有し、共に向き合っていただくことで、その差異を見つめ直し、マクロとミクロの視点で地域(および自社)そのものと価値観を捉えなおすことが、アイディア創出のヒントになります。
同時に、自社が取り組んでいる内容とこれからのビジョンを優秀な若者達に共有し、評価や意見をいただける貴重な機会でもあると考えています。

Q:本研修から荻原さんが受けた刺激や得た学びを教えてください。

参加者の発表を拝見し、問題発見と課題解決に向かう思考や検討に至るプロセスは勉強になりました。企画力にも刺激を受け、アイディアなどの伝え方を学びました。
何より、自らが地域リーダーとして携わった研修で受講者が成長していく姿を見る事は素直に嬉しく感じると共に、地域(自社)における自身のリーダーシップの在り方を見つめる機会になり、さらなるモチベーションの向上にも繋がりました。

当社は、すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造するというミッションのもと、みなさまに価値を提供できるよう、今後も人財育成、組織開発に関わる取り組みをより一層推し進めてまいります。

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